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眠れる森の美女


昔々のこと。やっとのことで跡継ぎのお姫さまに恵まれたフロレスタン王は、 姫の健やかな成長を見守ってもらおうと、国中の妖精を洗礼式に招待しました。 そしてお姫さまは「りゅー」と名づけられて、お祝いに妖精たちから様々な美徳を贈られました。 しかし式典長のミスでもっとも性質の悪い妖精「ツネ」が招待客のリストからもれていたのです。 ツネはめでたい祝いの場に乱入し、この無礼の仕返しをしてやる、とりゅー姫に呪いをかけました。 美しく成長した姫は糸紡ぎの針に指を刺されて死ぬというのです。 しかしまだ贈り物をしていなかったマミーの精がツネの呪いを薄め、 姫は100年の眠りについた後、王子の訪れによって目を覚ますと救いの手を差し伸べました。 さて、美しく成長し16才の誕生日を迎えたりゅー姫には求婚者も現れ、城はめでたい雰囲気に包まれました。 そこへ老婆に変装したツネが現れて姫に花束を渡しましたが、その中に針が隠されており、 りゅー姫は指を刺されて倒れてしまいました。 嘆き悲しむ王や王妃の前にマミーの精が現れ、王や王妃を始め、人間から動物、 調度品に至るまですべてをりゅー姫とともに眠らせてしまいました。 そして城はツタやいばらに覆われ、誰にも邪魔されることなく100年の眠りについたのでした。 そして100年の時がたちました。 狩に来ていたジン王子はなかなかよい伴侶に恵まれないことに頭を悩ませていました。 そこへ王子の名付け親でもあるマミーの精が現れてりゅー姫の幻影を見せると、 ジン王子はすっかり姫の虜となってしまいました。 マミーの精がジン王子を眠れる城へと連れて行くと、 城を覆っていたツタやいばらはジン王子のために道を開けました。 そしてツネとその一味を追い払ったジン王子は、眠っている姫を探しだし、 100年の眠りを覚ます口づけをしました。 すると、りゅー姫とともに城中のすべてが目を覚ましました。 そしてみんなに祝福されてりゅー姫とジン王子は結婚の約束を交わしたのでした。 結婚式は盛大に行われました。妖精たちのほか、童話の主人公たちも駆けつけ、 それぞれ楽しいダンスを披露してくれました。 りゅー姫とジン王子も華やかで気品あるダンスを踊りました。 そして二人は自分たちを結びつけてくれたマミーの精から祝福を与えられたのでした。


 
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